リハビリテーション科
リハビリテーション科
について">
リハビリテーション科は、様々な病気や外傷で生じる機能障害を回復し、残存した障害を克服しながら社会復帰を総合的に提供する診療科です。リハビリテーション専門医が診察を行い、理学療法士、柔道整復師が指示に基づき訓練などを行っていきます。治療の範囲は幅広く、骨折、運動器・神経・筋疾患、リウマチ、スポーツ障害など、さらに身体機能障害の予防・回復、フレイル、ロコモティブシンドロームなども加わり、ほぼすべての診療科に関係する疾患・障害が対象となります。
リハビリテーション医療は多くの専門職によるチーム医療です。当院では患者ご家族を含め、医師、看護師、各療法士などの意思統一とゴールを設定し、患者様がもとの社会生活を取り戻されるよう全力を尽くしております。リハビリテーションのことでお悩みや困りごとがありましたら、何でもお気軽にご相談ください。
リハビリテーション科では病気や外傷の結果生じる障害を治療し、機能回復により、イキイキとした生活を取り戻すお手伝いをします。何でもお気軽にご相談ください。
運動器リハビリテーションはけがや病気、手術後、スポーツ外傷などにより運動機能が低下した状態を、徒手療法、運動療法を用いて、維持・改善する治療法です。一人一人に適した治療を選択し、起きる、立つ、座るといった基本動作のトレーニングや歩行訓練を行います。また、専用のリハビリ機器や用具を使うこともあります。最新のエコー機器を用いて、外見では判断できない患部の状態を可視化することで的確なリハビリテーションを提供します。
痛みの緩和や組織の修復を目的とし、電気療法、牽引療法、温熱療法を実施しております。
骨へ音圧刺激を与えることで骨形成、修復を促進します。継続的に治療を行うことで、治療期間を40%短縮させることが確認されています。
運動器リハビリテーション治療で、最も頻度が高い症状は頚部痛・腰痛です。また、骨折、関節リウマチ、変形性膝関節症、脊椎疾患、スポーツ障害などで運動器の機能低下が認められる場合にも行われます。低下した筋力・関節の機能改善を図ることで、歩行、立ち上がり、階段などのADL(日常生活動作)を再獲得させます。また、社会活動に復帰できるように障害された機能を回復します。より高度な能力が求められるスポーツ活動への復帰を目指して行われることもあります。
首のつけ根から肩、あるいは背中にかけてハリ、コリ、痛みの症状が多く、頭痛や吐き気を伴うこともあります。連続して長時間同じ姿勢をとる、首・背中が緊張するような姿勢での作業、姿勢が悪い人(前かがみ・猫背)、運動不足、精神的なストレスなどが原因となります。肩こりは予防が大切です。同じ姿勢を長時間続けない、肩を温めて(蒸しタオルなど)筋肉の血行を良くする、適度な運動や体操をする、入浴で身体を温めてリラックスする、などで予防を心がけましょう。
中年以降、特に50歳代に多くみられます。肩の関節を構成する部分(骨・軟骨・靭帯・腱)などが老化し、肩関節周囲に炎症が起きることが原因と考えられています。
自然に治癒することもありますが、ひどい場合には日常生活に支障が生じ、関節が癒着して動かなくなることもあります。急性期にはまず安静を心がけ、消炎鎮痛剤の内服、肩への注射が有効です。急性期を過ぎてからはホットパックなどの温熱療法、また拘縮(こうしゅく)予防や筋肉を強化するための運動療法を行います。
腰痛の多くは、腰椎に負担がかかることで発症しますが、様々な病気が背景になっていることもあります。成長に伴って起こるもの(側弯症、腰椎分離症、先天異常など)、加齢によって起こるもの(椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、脊柱管狭窄症、変性すべり症など)、腰椎の骨折や脱臼などの外傷、感染や炎症によるもの(カリエスや化膿性脊椎炎など)、転移癌などの腫瘍によるものなどがあります。精神的なストレスによるものもあります。安静にしていても痛みが軽くならない、あるいは悪化する、発熱がある、足がしびれたり力が入らなかったりなどの症状を伴っている場合は、放置せずに専門の医療機関の受診をお勧めします。
変形性関節症は軟骨の摩耗や周囲組織の損傷、炎症を引き起こす疾患で、膝関節、股関節に多く見られます。関節のこわばりや痛み、機能障害を引き起こします。関節周囲の癒着防止や筋力強化が進められています。
スポーツ外傷には、打撲・捻挫、肉離れ・腱断裂、骨折・脱臼、靭帯損傷などがあり、現場での適切な応急処置が必要になります。スポーツ障害には、テニス肘、野球肘、野球肩、ジャンパー膝、シンスプリント、オスグッド・シュラッター病、グロインペイン(鼠径部痛症候群)、腰椎分離症などがあります。一度の外力で生じるけがではなく、スポーツ中の繰り返し動作で生じることが多く、予防やコントロールが重要となります。また、一旦発症すると、症状が長引くことが多く、スポーツの継続・復帰のためにリハビリテーションやリハビリ機器を用いた治療が必要になることもあります。